そこで気になるのが、「海外の人たちはどれだけチョコを食べるのか」です。
海外のチョコ自体は専門店などにいけば日本でも容易に購入できますが、海外の人がチョコをどれだけ食べるのかはあまり馴染みがないと思います。
この記事では海外の国ではどれだけチョコを消費しているのか、日本チョコレート・ココア協会の統計データを元にランキングにしてみました。世界のチョコ事情を学んでみてください。
世界で一番チョコを食べる国は?チョコ好き国家ランキング
日本チョコレート・ココア協会が公表している主要国の一人あたりの年間チョコ消費量を元にランキングを作りました。データは2015年のものです。
データ参照元:http://www.chocolate-cocoa.com/statistics/domestic/world.html
1位・ドイツ
世界で一番チョコを食べているのは意外にもドイツ。一人当たりの年間チョコ消費量はなんと11.7kgです。
日本で市販されている板チョコがだいたい50g~60gと考えると、年間で200枚以上食べている計算となります。
チョコを食べない日のほうが少ないといった感じですね。
そんなドイツのチョコレートメーカーといえば「ワインリッヒ」です。
日本の「明治」のような存在で、創業から120年以上経過している老舗メーカー。
代表的な商品は板チョコで、イチゴやブルーベリーのクリームが入ったフルーツ系やお酒の入った大人の味が人気です。
ドイツの味を堪能したいときはイチオシのメーカーとなります。
また、「Milka」というチョコブランドも人気。
ドイツ国内ではどこにいっても売っているほど定番のブランドで、安く大量に買えるので子供たちから好評です。
日本でも通販サイトなどで取扱があるので、気になった人は食べてみてください。
2位・スイス
世界で2番目にチョコを食べている国はスイス。
一人当たりの年間チョコ消費量は10.2kgと、ドイツには劣りますが、かなりチョコ好きな人たちが多いといえます。
スイスのお土産もチョコを使ったものが定番。旅行へ行ったことがある人なら、ピンとくるかもしれませんね。
スイスのチョコレートメーカーといえば「リンツ」です。
日本国内でも直営の「リンツショコラカフェ」が各地にあるので、知っている人も多いことでしょう。
手軽に海外のチョコを味わってみたいときはおすすめのチョコレートブランドです。
ちなみにスイスは「ミルクチョコレート」の発祥の地といわれています。
大昔のミルクチョコレートはホットチョコに牛乳を入れたものを指していました。
カフェ・オレのような感じですね。
ヨーロッパ各地で技術が進んで粉乳が発明されたのをキッカケに、スイスのショコラティエが現代でもお馴染みの固形ミルクチョコレートを発明したそうです。
3位・ノルウェー
チョコ好き国家として3位に輝いているのは北方の国ノルウェー。
一人当たりの年間チョコ消費量は9.4kgです。
冬の寒さが厳しい国なので、ホットチョコで体を温めているのかな、と想像できますね。
そんなノルウェーのチョコレートブランドといえば「フレイア」です。
創業100年を超えている老舗のメーカーで、ノルウェーのチョコの代名詞的な存在。
フレイアの定番商品は「ミルクチョコレート」です。
ノルウェーでは「メルケショコラーデ」と呼ばれ、日本のミルクチョコレートよりも味が濃厚といわれています。
また、ノルウェーといえばノーベル賞の考案者であるアフルレッド・ノーベルの出身地。
ストックホルムのノーベル博物館ではノーベル賞メダルに模したチョコが販売されており、人気のお土産となっているそうです。
ノルウェーはコーヒー好きな国としても知られているので、カカオそのものが好きな人はチョコとコーヒーをセットで味わってみたいですね。
4位・エストニア
日本ではあまり馴染みのない北欧の国、エストニア。
実は国民の一人当たりの年間チョコ消費量は8.8kgというチョコレート大国です。
首都タリンにはチョコレートカフェやお菓子ショップが点在し、観光へ訪れた際は立ち寄りたいスポットとして人気があります。
エストニアで最も老舗のお菓子メーカー「Kalev」のウェハースチョコはお土産の定番です。
日本ではウェハースチョコといえば、庶民的なイメージがありますが、 Kalevのウェハースチョコは上品な味で、大人が食べても美味しい一品。
エストニアはヨーロッパの中でも比較的に物価が安い国なので、たくさんチョコを食べたい人はタリン旅行を計画してみることをオススメします。
現地には伝統的なお菓子として「マンデラ」という、カカオとナッツにミルクを加えて、水分がなくなるまで炒めたものがあります。
カカオが好きならチョコと一緒にマンデラも食べてみてください。
5位・イギリス
チョコ好き国家として5位に躍り出たのは大国イギリス。一人当たりの年間チョコ消費量は8.3kgです。
イギリスといえば紅茶が有名なので、ティータイムにぴったりのオシャレなチョコ菓子がたくさん。
2000年に起業した比較的新しいチョコブランド「MONTEZUMA'S」のオーガニックチョコは、パッケージもスタイリッシュなデザインで注目を集めています。
また、「シャボネル・エ・ウォーカー」というイギリス王室に献上されている高級チョコブランドも見逃せません。
ロンドンの高級デパートなどで市販されているので、チョコ好きな方へのプレゼントには欠かせないお土産です。
ちなみに日本国内でイギリスブランドのチョコを食べたいときは埼玉県越谷市の「イオンレイクタウンmori」に行くのがオススメ。
イギリス発のチョコブランド「ホテルショコラ」の直営ショップがあります。
6位・デンマーク
6位に輝くのは北欧の国デンマーク。
一人当たりの年間チョコ消費量は7.1kg。
5位までと比較するとずいぶん差が開きましたが、それでもかなりのチョコ好きな国民性であることがわかります。
デンマークでは「ポレーグショコレウ」という薄いチョコが各メーカーから発売されているのですが、それがただのチョコではありません。
なんと「朝食」に使うチョコなのです。
デンマークでは朝食として、トーストにポレーグショコレウを乗せて食べるのだとか。
朝からチョコを食べるというのは日本人にはなかなかない発想ですね。
そんなデンマークで話題を集めているチョコブラントといえば「ピーター・バイヤー」。
自社農園で栽培したカカオやフルーツを使ってチョコを手作りしています。
首都コペンハーゲンでもショップがいくつかあるので、観光の手土産として人気のチョコブランドです。
日本国内だと、都内にある「サマーバード オーガニック」が話題。デンマーク発のチョコブランドが運営するチョコレートカフェで、デンマーク政府より認定を受けたオーガニックチョコを堪能できます。
7位・フィンランド
フィンランドは雪景色が有名な北欧の国。
一人当たりの年間チョコ消費量は6.9kgということで、チョコ好き国家ランキング7位です。
そんなフィンランドで最も有名なチョコブランドが「Fazer 」。
青いパッケージの商品が特徴的で、フィンランドに行ったことがある人なら間違いなく見たことがあるでしょう。
発売している商品は多くありますが、どれも口当たりがなめらかで、日本人の口にもあう味わい。
体を温めるホットドリンクと一緒に食べることを想像すれば、ついヨダレが出てしまいますね!
Fazerの商品には「Geisha」と名付けられたナッツ入りチョコがあります。
「Geisha」とは「芸者」のことで、日本を含めた東洋をイメージしたパッケージなのだとか。
FazerのチョコはAmazonなどの通販サイトでも取扱があるので、気になった人は食べてみてください。
8位・フランス
8位に輝いたのは大国フランス。
オシャレな料理やお菓子があるイメージですが、チョコも同様で人気の高級ブランドがたくさんあります。
一人当たりの年間チョコ消費量は6.7kgです。
そんなフランスのチョコブランドといえば「ジャン=ポール・エヴァン」。
世界的にも有名なブランドなので、チョコ好きな人でなくとも、その名を1度は耳にしたことがあるでしょう。
日本国内でも多数のショップがあります。
ジャン=ポール・エヴァンとは同ブランドを創始したショコラティエの名前です。
MOF(フランス国家最優秀職人)を受賞しており、業界では知らない人はいないほど凄腕の人物。
ジャン=ポール・エヴァンのチョコを食べずして、チョコ好きを名乗ることはできないでしょう。
まだ食べたことのない人は少々、値が張りますが、お近くのショップで購入することをオススメします。
9位・クロアチア
フランスに次いで9位に位置するのは東ヨーロッパの国、クロアチア。
一人当たりの年間チョコ消費量は6.6kgです。
日本では聞きなれない国かもしれませんが、サッカー強豪国なので、サッカー好きの人はクロアチアのチョコを食べたことがあるかもしれません。
クロアチアの代表的なチョコは「クラッシュ」社から発売されている商品の数々。
とくに「バヤデラチョコレート」という、ヘーゼルナッツとアーモンドクリームをチョコで挟んだ商品が人気です。
一粒ずつ個別に包装されているので、職場などへのお土産としても定番。
日本でもAmazonのような通販サイトで購入可能です。
クロアチアはコーヒー文化も根強く、各家庭では当たり前のように「トルココーヒー」を常備しているのだとか。
コクと苦味のあるコーヒーと甘いチョコの組み合わせは想像するだけで幸せですね。
10位・オーストリア
チョコ好き国家ランキング、最後にご紹介するのは10位のオーストリア。
一人当たりの年間チョコ消費量は6.5kgです。
小さな国ながらも、チョコ好きな一面を持つオーストリアですが、首都であるウィーンの名を聞くとピンとくる人も多いのではないでしょうか。
ウィーンの名物スイーツといえば「ザッハトルテ」。
チョコケーキの一種ですが、普通のチョコケーキとは違ってアンズのジャムを使っているのが特徴です。
ウィーンでは5つ星ホテル「ホテルザッハ」と洋菓子店「デメル」で提供されているザッハトルテが正統とされています。
デメルは日本国内のデパートなどでも出店しているので、本場の味を楽しみたい人は近場の店舗に行ってみるといいでしょう。
ちなみにカカオやコーヒーが好きな人はウィーンといえば「ウィンナーコーヒー」をイメージするかもしれません。
ですが、ここで豆知識。ウィンナーコーヒーはホイップの入ったコーヒーのことですが、ウィーンではそういった名前のメニューはないのです。
ウィーンではもともとコーヒーにホイップが入っているのが当たり前なので、わざわざ「ウィンナー」と名付けていません。
もし、ウィーンに行ったときは気をつけましょう。
番外編・日本
ここまでチョコ好き国家ランキングを10位まで紹介してきましたが、肝心の日本が出てこなかったのは意外でしたよね。
日本はスーパーやコンビニで気軽にチョコを購入することができますが、一人当たりの年間チョコ消費量は2015年のデータだと約2kgとなっています。
ランキング上位の国と比べると、かなりの差がありますよね。
しかし、1987年のデータでは年間チョコ消費量が約1.4kgであることから、年々、チョコ人気が高まっていることがうかがえます。
もともと、日本で最初にチョコが発売されたのは明治時代のころ。当事は「貯古齢糖(チョコレート)」と漢字表記で売られていたそうです。
ただ、当事はあまりに高級すぎたため、チョコはぜんぜん普及しなかったのだとか。
今では各メーカーからお手頃価格のチョコ菓子がたくさん販売されているので、これからもっとチョコ人気が高まることを期待したいですね!
海外のチョコにも目を向けてみよう
今回は海外のチョコ好き国家をランキング形式で紹介しました。
上位10の国はいずれもヨーロッパ。各国それぞれが誇るチョコブランドがあるので、食べ比べしてみるのも面白いことでしょう。
実際に現地へ足を運べば、日本ではまだまだ知られていない美味しいチョコがあるかもしれません。
チョコ好きな人はぜひ、海外の国へ目を向けてみてください。